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​空の一粒

作詞:久遠真雪
作曲:Shuka
歌唱:Shuka
音の物語:空華オキ

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足元触れたのは記憶の揺らぎ
命の声に出逢い
魂の夜に立つ
川辺の灯り

​

ひとつ 流れる夢に
辿り着ける場所を求め
ふたつ みっつ
浮遊する子らよ

​

迷い疲れたでしょう
この腕の中で開花なさい
終わり方を選べなかった
あなたが見た空に届くよう
星の花と化し咲きましょう

​

水面に集うのは光の蕾
芽吹く時をささやき
舞い踊る波を抱く
願いを聞いて

​

ひとつ ほころぶ花を
在るべき場所へ導いて
ふたつ みっつ
還り着く子らよ

​

待ち詫びたことでしょう
この腕の先へお往きなさい
夜に満ちるぬくもりが今
あなたを守る愛となるよう
星の花と化し咲きましょう

​

祈りは輝きを取り戻して
命は空の一粒となる
そこに残されたのは…

​

川は流れる
ただ静かに

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夜の川、川幅はさほど広くはない。光のない無明の夜である。
川のほとりにひとりの女性。
蛍のようなかそけき光が、1つ、また1つ、明滅しながらふわふわと宙に浮きながら、川の上流のほうからゆるゆると流れてくる。
川に沿ってやってきたその光たちは、それぞれ女性の近くにたどりつくとその動きを静かに止め、その場で浮遊しはじめた。
水面にいくつもの光が灯ったころ、女性はおもむろに腕を伸べる。
優美なその動きに誘われるように微かな光たちが水面に触れると――光は花の蕾に変じた。
突如水面に結ばれた、たくさんの蕾、蕾、蕾。
その中を、女性がゆるやかに舞い踊る。
蕾たちは、弱く光を放ちながら、女性が舞うごとにふくらみ、ほころび、開いていく。
やがて水面に花が満ちた時、女性がすっと天を指すように手を伸べると、水面が天に映し出され、暝天に星空が現れた。

​

​

            ――次の瞬間、花々と女性は幻のように消え失せ、後は静かに、川がただ流れていくだけだった。

​©2025.10.19 燈籠華

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